ハリ・灸についての基礎知識

<ハリ・灸についての基礎知識>

はり(鍼)

鍼の起源

鍼治療は中国で発達した治療法で,その起源は、古代中国の春秋戦国時代(紀元前8?3世紀)ともそれ以前ともいわれていますが明らかではありません。日本 には5?6世紀ごろ朝鮮を通じて伝わったとされ、1000年以上日本の医療の主流を占めていました。しかし、明治にはいり、政府が西洋医学を正統医学として認め、医事制度もこの線に沿って制定したことにより、今日のような特殊職業となっています。
鍼治療の特徴
日本で主に用いられている鍼は、管(鍼管)に鍼を通して、皮膚の上に立て、軽くたたいて5ミリほど挿入し、管を取り去って目的の深さまで差し込みます。これは江戸時代に日本で発明された方法です。一般的によく治療に使われる鍼は髪の毛程度の細さなのでほとんど痛くありません。これに対し中国鍼と呼ばれているものは、太くて長く、管に通さず、直接挿入するのが特徴です。その他、体の中に差し込まず、皮膚の上から刺激する小児鍼やローラー鍼、ばんそうこうのように張って使う円皮鍼や皮内鍼など様々なものがあります。鍼治療は,鍼師によって患部や経絡の状態が診察されたうえで行われます。したがって,病気の種類や状況,患者の体質によって,鍼の種類や治療法が選ばれます。施術者は指定の学校を卒業後、鍼師の免許を受けなければなりません。

鍼治療の効果

鍼治療は、血液循環の改善、内臓の機能調整、鎮痛効果などがあるとされ、効果のある症状は、神経痛,頭痛,偏頭痛,リウマチ,腰痛,関節痛,消化器疾患,皮膚疾患などです。ただし,各種の感染症や悪性腫 瘍,外科手術を要するものなどには適さないとされています。

灸の起源

その起源には中国説とインド説がありますが,詳しいことはわかっていません。日本へは6世紀後半に伝わり,さらに 僧医らが仏教の普及の一環として広めたといわれています。

灸治療の特徴

一般的にお灸といわれているものは、もぐさ(材料はよもぎの葉)を米粒の半分程度(大きさは場所や症状などで変わります)にひねって、皮膚の上に置き,これを線香を使って火をつけ、燃焼させます。そして熱いと感じたら、取って、もぐさをひねって、また火をつけます。これを何度か繰り返します。熱いと感じたらすぐにはずすので大半のものは跡は残りません。このほかに,皮膚ともぐさの間にショウガ,ニンニクなどの薄片やみそ,塩,湿紙などを置いて行う方法や、機械を使って行う方法など様々な方法があります。施術者は指定の学校を卒業後、灸師の免許を受けなければなりません。

灸治療の効果

灸がなぜ効くのかについては,諸説あり定説はないというのが現状ですが、鍼治療と同様、血液循環の改善、内臓の機能調整、鎮痛効果などがあるとされています。適応範囲は広く,慢性 の関節痛,頭痛,神経痛,リウマチ,胃腸病,婦人科疾患,呼吸器疾患等にも効果があるといわれています。また,また風邪,腹痛,中毒,炎症性疾患などの急性症状にも有効な場合があります。