第12話|病院勤務のはなし(表)

スペシャル企画です 。

このところ原稿がマンネリ化してきた気配があるので、素材を求めて外へ出てみました。
いきなり、まったく知らない所へ行く勇気もないので、ちょっとそこまで??。
学生時代の同級生が整形外科に勤務しているので、彼に実状をインタビューすることにしました。

彼は、保谷英之(ほや・ひでゆき)さんといいます。
94年3月にはり師、きゅう師、あん摩・マッサージ・指圧師の免許をそれぞれ取得し、千葉県船橋市の、JR船橋駅近くにある船北整形外科に就職しました。以来今日まで、治療室の責任者としてほとんど休みもせずに働いています。
出勤日数は週6日(日曜、祝・祭日休診、木曜・土曜は午後休診)。  ビルの1階にはコンビニエンス・ストアが入っており、2階が整形外科になっています。診察室と治療室、受け付け、それに待合室など、すべてが2階に集約されています。入院施設はありません。(詳しくは、船北整形のホームページをご覧ください)
とまあ、前置きはこくらいにして……。さっそくインタビューです。
問答集(病院勤務編)  診療所、病院、総合病院について

問:病院就職を選んだ理由を教えてください。

答:その前に・・・。厳密に言うと、僕が働いているのは「病院(Hospital)」ではなく、「医院」もしくは「診療所(Clinic)」といわれるところです。

問:そうでしたね。一応補足しておきますが、「病院」というのは入院用のベッドが20床以上ある医療施設をいいます。ベッド数が19床以下の医療施設は「医院」といいます。いつも「病院へ行ってくらあ」とか言っていますが、実際には施設の規模によって呼称が違うんですよね。

答:そうですね。普段はあんまり気にしないですからね。
ちなみに入院患者が100人以上収容できて、内科や外科、眼科、耳鼻咽喉科、産婦人科などの基本的な診療科がすべてそろっている病院を、特に「総合病院」と呼んでいます。
まぁいろいろな呼び方はありますが、普段は僕らも医療機関を総称して「病院」と呼んだりしています。その方が患者さんにも理解してもらいやすいので。
それから規模はどうであれ、だいたい僕らの職場というのは決まったもので、理学診療室とかリハビリテーション・ルームといった類の訓練室が主です。
と、説明を入れたところで、ここでは総括して「病院」という名称を使いましょう。なにせタイトルが「病院就職のはなし」ですからね(笑)。

問:はい。で、病院就職を希望した理由は?

答:資格だけはとっておき、他の仕事を探そうと思っていたので、どこに就職したい、という希望は特にありませんでした。だから病院に対する興味もあんまりなかったし。
就職に至ったのは、巡り合わせですかね。それに94年当時も就職難で、選択枝も限られていましたし。
病院就職を狙っていた人たちは、学生時代に実習や見学に行った病院に就職したり、先輩の口利きで入ったりしています。
病院側も人は欲しいけど、使えない奴、正体不明な奴は避けているようです。

問:治療院ではなく、病院を選んだ理由は?

答:気楽だからですかね。規模が大きければ出会いの場も広がるし、勤務時間もほぼ毎日決まっているし。若いうちは自由な時間が欲しいですからね。

問:仕事内容を教えてください。

答:電気通電療法や温熱療法、牽引療法などの機械を使った物理療法はもちろん、関節可動域訓練などの運動療法、マッサージなどの手技療法、時には自律訓練法やリラクゼーション法など、整形外科を越えた範囲まで手を伸ばすこともあります。
患者さんの希望もふまえて、特別オーダーとしてはり治療を行う場合もあります。
治療室で働くのは、僕とパートの方々。ドクターから廻ってきたカルテを見て、指示に従って適切な治療を行っていきます。機械操作については資格はいりませんから、パートさんにもしっかり働いてもらっています(笑)。
マッサージやはり治療などの手技療法は、資格が必要ですから僕が一人で引き受けます。
街角の整形外科では、どこもこんな感じではないでしょうか。ただ大きな病院になると、入院患者さんの病室回りなどが加わりますが。

問:やはり西洋医学的な治療が多いようですね。 

答:そうですね。院長が特に東洋医学に興味を持っていない限り、西洋医学的な治療が中心となります。ただしウチでは、場合によってはり治療を行うこともあります。病院によっては、東洋医学研究室なるものを設置している所もあるみたいですが。

問:治療内容については、ドクターに意見を述べたりするのですか。 

答:はい。ウチでは、治療に関してある程度は任されているので、必要があればドクターと相談しながら、治療内容や方針を変更、決定しています。
たとえば骨折後の治療などでは、回復状況に応じてどの温熱療法を選択するべきかとか、痛みを軽減させるには、電気通電療法と温熱療法、あるいは牽引療法のどれを選択するべきかなど、意見を交換しあい、検討しています。

問:いよいよ、気になる質問をさせていただきます。 お給料はどのくらいですか?

答:うーむ、僕の場合、初任給が高卒平均より下でした(泣)。  まぁ雇い主によるところが大きいと思いますが、儲からない職業ではありますね。

問:ボ、ボーナスは、もらえるんですか?

答:今のところ、もらえています。このご時世、贅沢は言えませんから(笑)。

問:病院勤務で、良かったと思うことは?

答:気楽なことですかね。サラリーマンですから(笑)。  昼休みも1時間ちょっとはもらえます。実は秋葉原までパソコンの部品を買いに行っているんですよ、毎日・・・。  というのはウソですが、でも、過去に何度か足を運び、午後遅刻しそうになったことはありますがね(笑)。

問:その逆、病院へ就職して失敗した、と思うことは?  
患者数が多くて大変だと思うのですが。一人に費やす時間も限られているだろうし。

以下、次回。