第04話|学校のはなし(陽)

学校の数はかなりあります

マッサージやはりの資格をとるための学校は、けっこうあります。
日中はもちろん、夜間もありますので、ムリをすれば仕事をしながら通学することもできると思います。
ただ、学校によってあん摩マッサージ指圧師だけとか、はり師だけを養成する学校もあります。学校を選ぶ時には、その点を十分注意してください。
たとえばはりの学校に通い、めでたく国家試験に合格して開業しました。やっぱりマッサージも治療に取り入れたいと思ったら、また3年間学校で勉強し、今度はあん摩マッサージ指圧師の国家試験を受けなければなりません。お灸についても同じです。
もちろん、マッサージとはり灸、3年間で全部教えてくれる学校もありますので、ご安心ください。それから、専門学校へは、高校を卒業していないと入学できません。
こんなことを勉強します

どの学校も国家試験の合格を目指しているので、勉強する内容はほぼ同じです。
僕は、千葉の学校に通っていました。そこで習っていた科目を挙げながら、その内容を少し紹介します。

【生理学】
身体各部の働きや仕組みなどを学びます。肝臓の働き、副腎から出たホルモンの作用はなにか、血液凝固のメカニズム、神経伝達の仕組みなど。 内容はおもしろいんだけど、先生がつまらないと最悪です。

【解剖学】
身体の構造を学びます。骨の名前、この筋肉はどこから始まってどこに付着してどんな時働くか、胃や腸各部の名前、神経や血管の名前と走路。身体を動かしながら、暗記して行きます。ウサギの解剖や、死体見学もありました。

【衛生学】
広く浅く、公害、環境衛生、食中毒の種類、栄養学、消毒、伝染病、最近どんな病気が多いのかなどなど。ガンの話になり、「どんなガンがありますか?」と先生に尋ねられ、「マシンガン」と答えて顰蹙をかった経験があります。「せいろガン」って言えば良かった。

【病理学】
炎症とはなにか、どういう状態をいい、どんな種類があるのか。壊死や腫瘍、うっ血や充血ってなんだ?というようなことをやります。普段なにげなく使っている言葉の、なんと深く理屈っぽいことか。衛生と合わせて、雑学にも使えます。

【臨床医学総論】
西洋医学について、診断法と診察法を学びます。血圧のこと、頭痛の種類と予想される病気、虫垂炎ではこのあたりに圧痛が出る、なんてこと教えてもらいます。こんなことをさらに詳しく勉強している、お医者サマの偉さをつくづく思い知らされました。

【臨床医学各論】
西洋医学について、一つ一つの病気を見てゆきます。たとえば肺炎の種類と原因、治療法、予後というようにです。辞書みたいな教科書でした。 リハビリテーション学 片マヒの訓練法など、やった気がします。

【経穴学】
ツボの名前と場所を覚えます。互いにツボを見つけ合い、シールを貼って先生に確認してもらったりもしました。夏は暑苦しく冬寒い授業です。

【東洋医学概論】
東洋医学の歴史からはじまり、陰陽五行論、『気』について、東洋医学における蔵腑(五臓六腑というヤツです)、診察方法と治療方法など、この科目だけで、東洋医学についてほとんど積み込んでしまいます。まったく無茶な授業です。

【理療概論】
いわゆる倫理です。これをしっかりやらないと、横綱を洗脳する鍼師ができたり、カルト教団の教祖になってしまったり、患者さんにあんなコトこんなコトしちゃう輩が出現するのです。

【理療臨床論】
はりやマッサージを用いた、一般的な治療法を学びます。肩こりや腰痛の治療法もここでやります。

【医事法規】
法律についてです。

【あん摩マッサージ指圧理論】
あん摩やマッサージの効果など。

【はり灸理論】
はりや灸の効果。もぐさの成分なんてのもやります。

【あん摩実技】

【マッサージ実技】

【指圧実技】

【はり実技】

【きゅう実技】

その他、僕のいた学校では、医学英語、心理学、臨床心理学、医学史などもちょっとずつかじります。生理学から実技の前までは、試験の範囲ですので、どの学校でも共通です。

習うことはほぼ同じ

マッサージだけの学校、はりだけの学校も、習うことはほぼ一緒です。
はり師・きゅう師試験のほうが難しいといわれていますが、合格率はとても高いです。
はりの学校にあってマッサージの学校にない科目は、はり灸理論と実技だけです。
「だったら一つの免許を取ったら、後は一年だけ学校に行けば良いようにしてくれよ」 とはみんなが思うことですが、相手はお役所ですから、今の所、融通は利きません。